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「多文化共生」の勉強会 第4回 [workshop]

日本における多文化共生とは何か―在日の経験から間がだいぶ空いてしまったのですけれども,勉強会の第4回.『日本における多文化共生とは何か』をようやっと読み終わりました.

本書の内容についてはいろいろな理解があるはずですが,個人的には,日本人 vs. 外国人のような二項対立の構図を「当事者」という枠組を持ち込むことによって組み換えることが可能なはずだし,そうすることが重要であるというふうに理解しました.

前に総務省が実施していた共生社会についての調査結果を読んだことがあるのですが(誰でも読めるように公開されていたはず),調査項目に「共生するのは誰と誰か」というのがあってびっくりした記憶があります.設問の内容をうがって理解すれば,共生の相手は取捨選択される可能性がある,ということになるかもしれません.他にもいろいろ似たような,あるいはもっと露骨な事例はあるでしょうが,そういったことを踏まえて留意しておく必要がある重要なポイントだろうと感じたのが,最後の章で上野が指摘していたこと.すなわち「共生」や「多文化共生」は某かの実体が伴っているわけではなく,文脈や意図によってどうとでも定義・運用が可能な,それ自体は空虚な概念である(ここらへん,構築主義の武器はやっぱり重要だなぁと改めて思った)ということです.だとすれば,私たちが考えないといけないのは自分たちの考える「共生」や「多文化共生」が,知らない間に意味をすり替えられていたり,誰かに占有されていたり,それを押しつけられたりすることに対して,まずは「嫌だ」とか「おかしい」とかの意思表示することなのだろうと思います.

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