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あなたも,わたしも [news]

日本に入国する外国人に指紋採取と顔写真の提出を義務付ける改正出入国管理・難民認定法が20日、施行された。テロリストが偽造旅券を使って入国するのを防ぐため、指紋をスキャナーで読み取り、顔写真を撮影する個人識別システムを導入したのが特徴。新システムは同日、全国の空港と港で一斉に運用が始まったが、日本弁護士連合会などは「プライバシーの侵害だ」などと批判している。

(NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで より引用)

「外国人」の指紋今日はこのニュース.とても哀しい気分です.

昨日でした.何か書かなくちゃ,と思いつつ考えていたら日が変わってしまいました.記事中にある日弁連の批判というのは以下のリンク先で確認できます.全文を抜粋するのは面倒なのでしませんが,大きく3つの項目を挙げて,法律の問題点を批判しています.

  1. 指紋及び顔の画像情報の提供を義務付けることについて
  2. 提供を受けた顔情報及び指紋情報の保管及び利用について
  3. 自動化ゲートの規定について

プライバシー権や自己情報コントロール権という,個人の持つ権利の問題から批判をするのは,弁護士としては当然のことで必要なことと思います.ただそれとは別に,私たちはこの法律でいう「外国人」というのが誰のことなのか,考えないといけないはずです.

アメリカでは同じような法律がすでにあって機能しているはずですが,入国者が友好国籍であるからといって審査をパスできるという話はききません.数人の友人から入国審査の時の話はきいていましたが,何人であるかに関わりなく,テロリストであるかどうかにも関わりなく,つまりすべての「外国人」から情報は掠奪されています.私が行ってもそうだし,あなたが行ってもそうです.そういう意味で「外国人」とは私のことだし,あなたのことでもあります.普段どれだけ仲が良かろうとも,得体の知れない他者で,何かあったら真っ先に疑わなければならない他者で,排除すべき他者.そういう「外国人」がこの法律の中にはいて,さらにいえば私やあなたを含めた多くの人々を「外国人」として扱うことの正当性を主張しています.が,そんな主張,私は受け入れたくありません.

テロとの戦いがどれだけ過酷で,苛烈で,凄惨を極めるものであろうとも,そういう「外国人」を自ら創り出していくことも同じくらい過酷で,苛烈で,凄惨を極めるものなんじゃないでしょうか.「他に現実解がないじゃないか」と言われるかもしれません.でも決めてしまった後に,それが誰にも意識されないようなレベルにまでとけ込んでしまったら,後戻りできません.

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