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何か還元できただろうか [research]

先々週から調査に取りかかっていたのですが,昨日で一段落しました.今回の調査で見てみたかったのは,ろう者が会話を(もちろん手話で)するときに沈黙のコントロールをどのようにしているのだろうかということでした.分析はこれからなので詳しいことはいずれ書くとして,タイトルにした「何か還元できただろうか」というのは,いつも気にしていることですが,調査に協力してくれた人たちに対して私は何かを提供できたのかどうかということ.

研究なり分析なりした結果を例えば教育に活かすとか,世に広く知らしめて新しい動きを作るとか,そういう社会に対する還元は当然あるでしょう.でも実際に「私」の調査に協力してくれた「その人たち」に対して何か還元できるものを少しでも多く作れないだろうか,ということも気にしなきゃいけないなと思っています.つまり「私」と「その人たち」の関係の中で,ということですね.とはいえ,いつもそうできるのかというと,なにがしかの調査をしたことがある方はわかると思いますが,そうではないことの方が多いです.こちらの手違いで相手に余計な手間をかけさせてしまったり,そもそも調査という特殊な環境に相手をおくことでストレスを感じさせてしまったり,調査の全体を通して問題になりそうなことはたくさんあります.

でも,今回の調査では,終わった後に「ありがとうね」と言ってくれた方がいました.調査に協力するというのも初めて,カメラで会話の様子を録画されるのも初めて.そんな状況で,会話を途切れさせちゃいけない,できるだけ普段の通りに話さなくちゃ,いろいろ気を遣ってくれた方です.もちろん他の方々も同じように.それでも「ありがとうね」と言ってくれた.特に深い意味はなかったのかもしれませんが,何かそう思ってくれるようなことを調査の中に作れたんだなと思うとこの一言は本当に嬉しかったです.

調査は何かを調べるだけではなくて,協力してくれた人たちとの関係を作ること,これも含めて1つの「調査」なんだなと改めて思いました.

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